【土づくり】
1 山から土を採取してきます。
2 山から採ってきた土は一度、日に干して乾燥させます。
3 土が乾いたところで、ふるいにかけ細かい土だけを選別します。
4 田んぼから採ってきた稲穂を乾燥させ、細かく切ります。
5 ふるいにかけた土と、細かく切った藁に水を入れます。
6 よく混ぜ、その後水分調整。
7 何日か、かき混ぜては水分も抜け、粘りが出てきます。
(これは季節や時間によっても、異なります。)
8 よく練り、一つの塊にします。
【ここまでが、土づくりの過程です。】
【成形】
1 これから一つ一つカタチを起こしていきます。
2 ナイフを使い、大まかにシルエットをとります。
3 ナイフで余分なところを削ぎます。
4 作品の裏には判をつきます。
5 カタチを整え、自然乾燥させます。
6 自然に委ね、乾燥させた作品。
7 ブラシをかけて土、本来の力を引き出します。
これで大体、完成。
【ここまでが、成形の過程です。】
【箱詰め】
1 作品を入れる箱にシールを貼ります。
2 新聞紙をちぎって、丸めます。
3 作品を紙に包みます。
4 作品とDMを箱におさめます。
【ここまでが、箱詰めの過程です。】
この干支シリーズは、とても壊れやすいです。
無事、務めを終えたとき、もう必要なくなったなと思ったときは、そっと土に還してあげてください。
もし飾っている途中、何らかの事情で壊れてしまっても、そこは決してもったいないとか、残念だとか、落ち込んだりする必要はありません。
寧ろ、その時この子はあなたの役に立つことが出来、悦んでいます。
カタチあるものは、やがてなくなるのが常。
それが、この子のお役目なのですから。
『迦陵頻』は、土へ還すことで、その新しい土地で蘇生し、またこの世の中を見守り続け、自然と人との共栄を願う作品になります。
子からスタートし今回で10回目を迎えました。
毎年、お正月飾りを制作しながら思うこと・・・。
それは目には見えない『気を入れていく』これが自分の仕事ではないかと思っています。
皆様におかれましては手に取って、そんなことを感じていただけたなら、これ幸いに存じます。