忘れもしません去年の6月2日。
その日は朝から授業があって、普段通り学校へ行くと事務員さんが、『花を構えなあイカンねえ。葬儀の場所は、どんなになっちゅうろう?』の声が聞こえてきて・・・。
え!?
「誰か亡くなったがですか?」
『うーん。昨日の1日に国友須賀先生が亡くなったがよ。』
「えー!」
あまりのショックに絶句して・・・。
何もしゃべれず・・・。
普段うちんトコの学校はダンスの授業もあって、須賀ジャズダンススタジオからインストラクターの先生も教えに来てくれており・・・。
須賀先生の体調があまり良くないことは何となく知ってはいたものの、そこは何とも言いようがなく・・・。それでも1日に亡くなったと聞いて、「あ~!これはきっと神様、直々が迎えに来たがやろうなって思って・・・。」そこで、ちょっと救われたというか頭を切り替える事が出来たがやないろうか?
けんど、その晩は自分なりに思うこともあり・・・。
心から冥福を祈った。
須賀先生に初めて会うたがは確かーあれは、小学校の3年ばあやったろうか!?母に「今日は公民館へ須賀先生が、一日レッスンに来てくれるき一緒に行かんかね」って誘われて・・・。
それが、須賀先生と初めてお会いした日やった。
あの頃、映画『フラッシュ・ダンス』が大流行。
こんな田舎の高知でも順番にダンスブームが到来し・・・。須賀先生は丁度その頃、スタジオを設立してメディア関係にも、たびたび登場しよった。
また我が母校である春野東小学校でも5・6年生は決まって行事の際は、『よさこいダンス』が披露され、それはとても賑やかな時代やった。
ほんで話しは戻って・・・。
母には勿論「行く!行く!」って返事して・・・。
時間帯は確か!?夜の7時からスタートやったと思うけど・・・。
その部屋は、立ち見の人も入れて割れんばかりの人だらけで、物凄い熱気に包まれちょった。
そこに国友須賀先生登場、一斉に『大拍手!!!』
その瞬間、先生はまさしく!映画『フラッシュ・ダンス』の主人公やったき!!!
本当に、この世の人とは思えんぐらい、物凄いオーラがあった(圧倒)。
前半は先生の振付を見てレッスンし、後半は一人、一つ振りを考え披露して・・・。
その後、みんなの振りを組み合わせ、一つの曲にまとめて最後は全員でダンスという内容やったはず・・・。大人と交じってのレッスンやったけど先生は子供の私にさえ、とても丁寧に解りやすく教えてくれた。
そういえば・・・。レッスン終了後、須賀先生が「あなたの手は、何か表現する力があるね」って言ってくれたことを今でも覚えちゅう。しかしその時は、その意味があまり解ってなかった。「先生が褒めてくれた!」ぐらいの感覚しかなかったと思う。けんど今、振り返ってみると、その言葉通りになちゅうき、面白いわねえ~(笑)。
それから随分立って・・・高3年の夏。
その日は夏休みで、アカデミーの集中講習を受けて・・・。
町では、よさこい祭りが行われており・・・。
休憩の際、アカデミーの連れとチャリンコで町のDUKEにCDを買いに行って・・・。
帰りしな追手筋に人だかりが出来ちょったき、何かと思うって行ったら、それがあの『セントラルグループのよさこい』やった!!!
センターで踊る須賀先生。
それを取り巻くセントラルの踊り子。
この時、町は騒然となっちょたことを今でも思い出す。
このグループだけは別格といくか・・・町の人も動きを止め、みんな子供からお年寄りまで、この集団に釘づけやった。
それは『よさこいの革命』が起きた瞬間。
踊りを観よったら・・・何となく命あるものは、やがて果てて行くもの。せっかく生まれて来ちゅうがじゃき、何事も一生懸命生きなあイカン。また自然と煩悩も消えていく感じがあり、魂が浄化されるというか終いには何かせなあイカンって衝動に駆られる気持ちになった。
今思えば17歳で、この作品に遭遇した事は本当に貴重な体験やったと思う。
そして去年のYOAOKOI祭り・・・。
須賀先生への追悼の意味を込め、セントラルグループが一夜限りの再結成で、あの伝説の踊りが蘇った。
残念な事に、当日は別の用事で行けんかったけど・・・。
You Tubeで鑑賞して・・・。
今や!それが心のバイブル。
何回観ても、何処をとっても新しいがよね。
これを観るだび、元気が湧いてくる。
ちなみに観る時は、いろいろある中でも『セントラルグループ~2011高知よさこい祭り(前夜祭ゲスト演舞)』が、おススメです(何故なら全体の動きが、よく観えるから)。
その際、おんちゃんの掛け声などは無視して・・・(おんちゃんゴメン!ちょっと邪魔)。
是非、ここで注目して欲しいのがセンターで踊る須賀先生の長男さん、国友悠一郎氏。
もうねえ!彼は土佐の皿鉢料理で言えば『花』・・・。
幼い時、手伝いでお客の皿鉢を並べよったら、そばに居ったおばあさんに『組み物・すし類は脇へ持っていくもん。中央には「生」=魚の刺身・花を置くもんぞね。』って教えてもろうたけんど・・・(今こんな風に言うてくれる年寄りもおらんなったき、淋しいねえ)。
ええ!
その、まさしく!『花』です。
あの爆発的なエネルギー。
どっから来るのか!?(今、美術館で行われゆう絵金にも通ずるものがある。)
途中、悠一郎氏が着物を脱いで一吠えするところも、たまりまらん(これぞ!日本男児)。
それがね~不思議な事に彼は、どんなにオーバーリアクションをとっても軸がぶれんがよねえ。腰がすわちゅうというか・・・(こりゃ~やっぱり、普段から土いじりをしゆうねえ。)
指先も、その先にまだ神経がある感じがする。
もはや、その心意気は母上様以上、超えちゅうものがある。
やき!陰ながら応援しよります。
ちなみに・・・。
○上の写真本:『国友須賀(よろこび)のはじまり』国友須賀エッセイ集 著著/国友須賀
本の感想・・・。おそらく自分も含めて、高知県民はこの国友須賀先生の偉大さが、あまりにも近すぎて見えてなかったのかも知れん。先生の仕事は地球規模で、それは桁外の偉業で・・・今更やけど気づかされた。またおそらく10年ほど経った頃に、改めてその凄みが見えてくるのだろうと思う。
○下の写真12月15日(土)・16日(日)高知市文化プラザかるぽーと
スガジャズダンススタジオ30周年記念公演
Prema of M
15(土)18:00会場・18:30開演
16(日)13:00会場・13:30開演
全席自由¥3000
うちの生徒も出ますので、もちろん行きますき♡。
もし、ご興味がある方は・・・。
チケット・公演に関するお問あわせ
:SUGA JAZZ DANCE STUDIO
:TEL088-833-0301
どうぞ皆様、宜しくお願い致します。