敬頌新禧
平成三十一年
2019
己亥(つちのとい、きがい)
新春を迎える平素のご厚情を深謝し皆様のご多幸をお祈り申し上げます。
亥
山くじら
W9×H5.5×D3cm
土佐の土
Boar
yamakujira
tosa mountain soil
2日
30日にお供えしたお鏡
我では土佐流を基本とした白米を敷いた上に御鏡を載せます。
裏白(ウラジロ)を挟み、上には橙(ダイダイ)を載せて、ゆずり葉をブスッと!刺します。
裏白の葉は、裏が白い事から、隠し事なく正直に生きますの意。
ゆずり葉は、新しい葉が育ってから古い葉が落ちることから子孫繁栄。また人に譲るという意味もあります。
橙(ダイダイ)は、代々を意味し家が代々続く事を意味します。
昆布は、よろこぶに通じ喜び多い年であることを祈ります。
干し柿は、「来」の意で喜ぶが来る事を願います。
スルメは、室町時代の頃からお金を「お足」と言い、足の多いスルメは縁起が良いとするところから来ているそうです。
お正月の鏡餅は新しい歳神様のお供えもの。作物の中で最も大切な米で搗いた餅に海の幸、山の幸をあしらい、豊かな実りがあるようにと祈りを込めてお供えすします。
このまま松の内が明けるまでは、この状態です。
鏡餅は、御鏡、 餅鏡、あるいは具足餅などと、いろいろなよび名で古くから私達日本人の生活の中に深く結び ついてきました。お供えものや飾り方は地方や家々によってさまざまですが、それぞれの謂れの中に昔の人々の智恵と幸せへの祈りが今に伝えられています。
また30日に生けた正月花
験を担いで松竹梅もあしらえて。
元旦
お屠蘇に水引き、千両、稲穂もあしらえて。
「屠蘇」という言葉には「邪気を屠(ほふ)り、魂を蘇らせる」という意味があります(悪鬼を屠り、死者を蘇らせる)。また元旦にお屠蘇を飲むと、その年の邪気を除き、家庭健康で幸福を迎えると言い伝えられています。
雑煮
旧年の収穫や家族の無事に感謝し、新年の豊作や家内安全を祈って頂きます。本来は、恵方(年神様がいる方角)から汲んできた「若水」で作るのが慣わしで、神様とともにいただく神聖な料理とされます。
参の重
家の味となる煮しめをたっぷりと詰める。
彩りは、ハラン。
【品目】
・蓮根 先の見通しもよく順風満帆に歩めますように
・里芋 多くの小芋が付くことから、子宝に恵まれることを祈る
・手綱蒟蒻 手綱を締めて心を引き締めるという武家の名残り
・牛蒡 土に力強く根を張ることから、安泰を願う
・人参 丸い人参は「日の出」人参。丸は良縁を意味するとも
・鶏肉 運を“とり”込む
弐の重
酢の物 焼き物 煮物などの肴を取り合わせ、奇数の料理を詰める。
彩りは、山シダ。
【品目】
・紅白なます 紅白の彩りもおめでたい
・海老 長いヒゲと曲がった腰が長生きの象徴
・昆布巻き 「よろこぶ」にかけ、一家発展を祈る
・鰤の焼き物 ぶりは大きさによって名前が変わる出世魚ぶりで立身出世を願う
・酢だこはたこを多幸と書いて、幸せがたくさんありますようにという願いが込められている
壱の重
祝い肴(数の子 黒豆 田作り)や紅白かまぼこ 伊達巻 錦卵などのお屠蘇の肴になるものを。品数は奇数とする。
彩りは、裏白。
【品目】
・数の子 子宝と子孫繁栄を祈る
・黒豆 「まめに働けますように」と願いを込めて
・田作り 田の肥となる小魚に五穀豊穣を祈願
・紅白かまぼこ 日の出を象徴するものとして必須
・伊達巻 巻物は大事なものを象徴
・錦卵 色合いを金と銀にたとえた縁起物
・栗きんとん 金団(きんとん)で金運を呼ぶ
そして元日の夜は…。
新聞持って🗞
赤ペン先生に変身🖍
5日
藪柑子(やぶこうじ)
別名を十両(じゅうりょう)
Ardisia japonica
古くは赤い果実を山のミカンに見立てた山橘(やまたちばな)の名で良く知られ、それが藪柑子(やぶこうじ)になりました。
橘(たちばな)は柑子(こうじみかん)の古名。
『万葉集』にも山橘の名で詠まれ、また神事にも使われるなど縁起の良い「金生樹」とされています。
7日七草粥にて
“the seven herb rice porridge”
正直に普段は、家のまわりに生えている、ただの雑草ではありますが…。
七草は、早春にいち早く芽吹くことから邪気を払うといわれてきました。1月7日に食べる七草粥の習慣は、江戸時代に広まり…。年頭にあたって豊年を祈願し、そこで無病息災を祈って七草粥を食べようになりました。また飲んだり食べたり疲れている、お正月明けの胃腸にも、とてもやさしい食べ物です。
We eat the seven rice porridge so that we can protect ourselves against evils and invite good luck by eating the seven herbs that endure cold winter.
芹(せり)
water dropwort
競り合うように生えることから、この名がついたと言われています。その為、「競り勝つ」という意味をもち縁起物とされています。
薺(なずな)
shepherd’s purse
「なでて汚れをはらう」とされる縁起の良い植物。
御形(ごぎょう)
cudweed
仏のからだ(仏体)を表すとも言われ、縁起物とされています。
繁縷(はこべら)
chickweed
「繁栄がはびこる」意味をもち縁起のよい植物とされています。
仏の座(ほとけのざ)
henbit
ホトケノザとはその名の通り「仏の座」と書き、まさに縁起物であることが伝わります。
菘・鈴菜(すずな)
turnip
スズナは「神を呼ぶ鈴」として縁起物とされています。
清白・蘿蔔(すずしろ)
daikon radish
大根でお馴染みの、その根である白い部分が「汚れのない純白さ」を表しスズシロと呼ばれるようになったとされています。
11日
長さ1.5メートル、日本でも最も短いであろう…。
土佐の行こか戻ろか『思案橋』。
この橋のすぐ上には、モダンな建物の小鳥屋さんが、かつては営まれており、その小鳥は馴染みの遊女への贈り物としても大変、重宝されていました。
橋を渡って奥は土佐の花街「玉水町」があり、妓楼や料亭が軒を並べ全盛時には、七夕祭りの玉水新地として廓総出であたり、一般の見物客で賑わったとされています。
Shianbashi
15日
小正月
Azukigayu
お供えしていた鏡割りのお餅や小鏡を水に戻して今日は小豆粥。
邪気を払い万病を防ぐ意を込めた小豆粥。
小豆のように赤い色の食べものは邪気を払うと考えられており、古くは『土佐日記』や『枕草子』などにも、小正月に小豆粥を食べたことも記されております。
16日
土佐の郷土料理
御仏事(おぶつじ)
大根 人参 里芋 ごぼう こんにゃく 厚揚げ 椎茸などを、細かくさいの目に切り、小豆のだしで、醤油、みりん、塩、砂糖を加え、ことこと煮ます。
昔から高知では冬に大鍋で煮込み,何度も煮返しながら食べられて来ました。
浄土真宗の多い、この辺りでは親鸞聖人の毎年のご命日(旧暦11月28日、新暦1月16日)に際してのご法事『お取り越し』にお供えしたり、ご近所にくばったりします。
今時期になると子供の頃から、これを食べ染めてきているせいか⁈自然と体も、おぶつじを欲します(笑)。
食材の組み合わせも身土不二をも感じさせる、先人の知恵には学ぶものも大きいかと思われます。
20日
大寒の今日、山の梅は今が満開。
22日
ギャオ‼️
今年は何もかもが、早い。
Butterbur Scape
25日
金柑(きんかん)の甘露煮
Kumquats in Syrup
一番小さなミカン科の果実。
皮が甘いので丸ごと食べれるのが特徴。
昔から喉によいといわれています。
風邪をひいたときにもおすすめです。
ヘタを取って竹串で皮を数カ所刺し、2分ほどゆでてゆでこぼし、砂糖(金柑の重量の約1/2)とひたひたの水、酢少々を入れ、透明になるまで煮れば完成。
26日
Peggy diary
今日は特別、外は寒かったですが現在ボイストレーニング中のPeggy。
今日も元気に童謡「七つの子」を歌っています。
しかし歌の出だしの「からす〜なぜ鳴くの〜」が、どうしても『ガァ〜ラ〜ス〜!』になってしまうペギーなのでありました(笑)。
He is working hard to practice the songs.
27日
過去、振り返っても1月に蕗の薹が採れたケースは、とても珍しいです。
本日、季節の台所仕事
「ふきのとうの天ぷら、芋天、鳥の唐揚げ」
初物の蕗の薹です。
Butterbur Scape Tempura
Sweet Potato Tempura
Japanese fried chicken
31日
家祈祷(やぎとう)。
A house prayer
家屋・地所に感謝の法味をささげたり、障っている諸々の因縁を払う祈祷。
また神様への感謝と家の安全を祈願し、除災招福、子孫繁栄 家運長久を願います。
毎年この地区は、潮江(うしおえ)天満宮の神職さんが来てくれています。
今年もお陰様をもちまして無事、執り行うことが出来ました。
ありがとうござます。
祭事の後は、お供え物のチダイやお重ねを下ろしてきて…。
『鯛めし』
『ぜんざい』
そして、あの「ひばりちゃん」も集めていた『鯛の鯛』を発見。
こいつぁ春から縁起がいいわぇ。
この1月で、ようやく長きに渡っての、それぞれの務めも無事、終わり…。
そう言えば20代後半、いつもの珈琲屋のマスターに「自分が亡くなる時は、最後に足跡を消して死んでいきたい」と口癖のように言っていましたが…。
やはり、こういう時こそ手元には一切、何も残らないが正しいのかも知れません。